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mc1397

2023年12月19日

こじつけ先生の世相ナンチャッテ高座

こじつけ先生の世相ナンチャッテ高座その6
気候変動を考えるパート2
気候民主主義とは何か

若者の行動
 気候民主主義って言葉はご存じであろうか。今、世界では若者を中心に、気候変動に対する危機感から気候を民主的に考え行動しようという運動が始まっている。
 2021年11月、イギリスで開催された国連気候変動枠組条約締約国会議(COP26)の会場近くで、気候変動に関わる活動家であるスウェーデンのグレタ・トゥーンベリさんをはじめとした世界中の若者が地球温暖化対策を求めて行動を起こした。日本からも若者が気候変動を今止めないと次世代に希望はないとプラカードを手に参加した。また、日本においてもイギリスのグラスゴーで行われた大規模デモに呼応して、東京で若者グループ(フライデーズ・フォー・フュ―チャー、FFF)のメンバーが二酸化炭素を大量に排出する石炭火力の廃止を訴えた。

気候正義
なぜ若者は抗議の声を上げ始めたのだろうか。気候変動が悪化の一途をたどっている現在の危機的状況を認識し、デモ行進や集会を行う若者は何を求めているのか。彼らのスローガンに一つに気候正義がある。耳慣れない言葉だが、その意味するものは、先進国が温室効果ガスを大量に排出する一方で、途上国は深刻な影響を受けていること、富裕層や中流階級が温室効果ガスを大量に排出しながら便利で快適な生活を送っているのに対し、低所得層や少数民族は深刻な影響を受けている状況は不正義であって正さなければならないという意味が込められている。
しかしながら、日本国内の若者からの抗議や行動といった動きはあまり見られない。参院選や衆院選においても気候変動への言及や争点化が少ないのは気候変動への危機感が薄いからだろうか。そのような中にあって、FFFのメンバーは環境への意識の高い若者が投票に行くことで政治の目が向くと考え、若者世代に投票を呼びかけている。

気候市民会議で気候変動を語ろう
 気候変動+市民参加=気候市民会議が各地で開催されている。地球温暖化が原因と見られる気候の変動は、日本中で、世界中で起こっている。このままでは気候の危機へと変貌し、取り返しのつかない事態へと進む。市民に何ができるだろうか。共に考え、学び、話合い、そして行動するために、気候市民会議が開催されている。
 始まりはヨーロッパからで、英国で2020年1月から5月にかけて気候市民会議が議会下院の主催によって開催されたのが始まり。ユニークなのは参加者の選定で、国全体の縮図となるよう16歳から79歳までの108人を無作為抽出した。会議は4回開催され、気候変動などの基礎的な学習、テーマごとのグループ討議、個々人の投票という3つのステップを繰り返すもので、最後にまとめた提言を議会や政府に提出するもの。

日本各地でも気候市民会議が開催
 日本でも各地で開催されているが、ここでは札幌市の例を紹介する。2020年11月、12月に気候市民会議札幌2020実行委員会が開催している。参加者は札幌市全体の縮図となるよう、16歳以上の市民を対象に性別や年代などのバランスを考慮し20人選出(無作為抽出、抽選)した。会議は3つの論点を討議するもので、情報提供とレクチャー、グループ討議、投票という順で、これを繰り返し行うもの。結果は、報告書を作成し、札幌市に提出して気候変動対策に活用するもの。
 札幌市を皮切りに、武蔵野市、所沢市、多摩市、川崎市、厚木市、日野市などで開催されている。

気候若者会議が政策を提言
 ヨーロッパでの気候市民会議に刺激され、日本版気候若者会議がある。この会議の目的は、気候変動対策を協議する若者同士の意見交換の場、環境政策の早期実現、開かれた議論の場、世論喚起で、間接民主制を補完する対話による直接民主制として機能することにある。1回目を紹介すると、2021年5月から8月にかけて、全国の大学などから108人がオンラインで参加し、10回にわたり、気候変動対策や民主主義、教育の在り方などを議論し、70項目の政策提言をまとめ、政府や各政党に提出された。
 まだ、歴史は浅いものだが、こうした若者の動きが各地で芽生えていくものと期待したい。

 日々刻々と変化する気候変動。地球温暖化をどのように防いでいくのか。パリ協定の合意(産業革命前からの気温上昇を1.5度未満に抑えること)の実現をどのような道筋で進めていくのか。こじつけ先生は心配でたまらないが、こればかりは一人一人の心掛けで、身近なところからできる範囲でやるしかない。未来の世代からよくやってるねと評価されるようにしようとこころの中で誓ったとさ。ではまた










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