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mc1397

2023年09月28日

こじつけ先生処世術高座

こじつけ先生の処世術高座その29
現代版「はだかの王様」
 なぜドンは挫折したのか?

 本年6月12日付けの高座その3で「独裁者は『はだかの王様』」を掲載しましたが、今回もその後の状況を踏まえて第2弾として、「はだかの王様」を考えたいとの口上。では高座をお楽しみあれ。始まり始まり。

 ドンといわれた実力者が自ら墓穴を掘って舞台から降りている。古くはリクルートでつまずいたNTTの会長、NHKでも衛星放送打ち上げに失敗した時どこにいたのかと聞かれ、ウソをついたことがバレての会長辞任、最近の例では、〇〇モーターの保険金不正請求問題や芸能界におけるジュニアへの性加害問題の社長辞任があった。いずれのドンも、優れたリーダーであり、たたき上げのキャリアでトップに立った。なぜドンはつまづき、挫折したのだろうか。
 ある評論家はこのように分析している。
「優れたリーダーが独裁者になり、次第に裸の王様になる。独裁者のあらゆる言動・・・間違いまでも褒めそやす。誰も苦言を呈さなくなる。逆に、忠義面して異論を口にした人間たちのことを独裁者に告げ口する。余計な尾ひれまで付ける。・・・誰もが独裁者のご機嫌取りだけを考える。こうなると、どんな人間でも自分の言動、ふるまいについての判断が狂ってしまう。そして、おそろしくワキが甘くなってしまう。ノーガードになってしまう。その意味では、内なるヒラメ官僚たちによってたかって″裸の王様″にさせられた被害者だと言えるのかもしれない」
 組織である以上は権限を持つ者がそれぞれの部署におり、その頂点に最高責任者の長が君臨するというピラミッド構造となっている。もちろん、監視機能として監査や経営委員会といった機関も存在するが、有名無実化する場合が多い。
 すべてが上意下達でドンを補佐する立場の者が「ヒラメ官僚・イエスマン」になり、「お説ごもっとも」と追従するようでは、その組織の将来は暗い。権力者は独裁者となり、現代版「裸の王様」となってしまう。いわば、ヒラメ官僚やイエスマンが独裁者を生み、裸の王様を作るということだ。
 ではなぜイエスマンが増えるのか。簡単だ。上に可愛がられ、登用されることを望むなら、上に向かって意見を言い、立てつくより「ハイハイ」で通した方が「カワイイやっちゃ」となる。
 企業であれ、行政であれ、組織内で自由闊達にロマンを語りあえるようにしたいものだと昭和人間を自称する小生は考える。

こじつけ先生は自ら昭和人間と言っているが、時代遅れの人間であるかもしれません。◯◯モーターや◯◯ニーズ事務所が世間を騒がせている。共通していることは、人を大切にする経営をしていないことに尽きるのではないかと考えます。ではまたバイバイキ~ン
  

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2023年09月25日

雑談の広場

雑談の広場その5
人間観察学
 わたしは見た!噂の化粧女
 ある日の朝、野暮用で名古屋へ行くため名鉄の急行に乗った。ラッシュ時を過ぎた時間にしては乗車率150%くらいだった。
 私は妙な癖があって、電車に乗ると必ず周囲を見回し、美人がいればその傍らに行くし、その筋の人がいれば遠ざかるようにしている。もちろんお年寄りがいれば席を譲るように心がけて、眠ったふりは極力しないようにしている。今日は、どうも私の目を引き付ける人もいないし、警戒を要する注意人物もいない・・・と思ったら、私は見た!!電車内で化粧をするという噂の化粧女を。
 化粧女は悠然と人目を気にせずにパフをはたいていた。顔は髪に隠れ、その全貌はまだ明らかではないが、浅黒い顔が段々白っぽくなっていくのが分かる。
 車掌が「○○、○○」と駅名をアナウンスした。電車の車掌はどうして鼻にかかった甘ったるいしゃべり方をするのだろうか。電車が駅を出ると、女は化粧道具からアイシャドー、マスカラ、アイラッシュカラーを取り出した。雪女みたいに白っぽくなった顔に今度は目を描くわけだ。キツネ目がタヌキ目に変わっていく様をつぶさに見学した。この変身というか、化けるというか、この過程は家内だって見せてくれない。この芸術を赤の他人が見せてくれるというのだから、金を払っても惜しくないと思った。誰か帽子を回したら、私は小銭を投げ入れただろう。
 〇〇川を過ぎるあたりで目の修復も終わり、今度は口紅を取り出した。予期したとおり真っ赤な口紅だった。電車の揺れを気にすることなく、化粧女はたらこ唇を筆でおちょぼ口に変えていく。私は啞然、呆然、愕然となり、取り乱れた。親からもらった顔をこんなに変えていいのか。しかし、韓国あたりで整形するよりはましかと思い直した。
 朝家を出るときと、夜帰宅するときとでは顔は別人だ。化粧女は多分未婚だと思うが、もし結婚したら、ご主人は何と思うだろうか。余計なおせっかいだけどね。
「お前は二つの顔があっていい。ボクは二人の妻があるのと同じだから」とでも思うのだろうか。うやらましい。いやうらやましい。
 車掌が鼻にかかった声で駅名をアナウンスした。女はそれがいつもの合図であるかのように唇の作業を終了し、次はブラッシングへと移った。もうこの時には車内の目は一斉に化粧女に注がれていたが、女は動ずることなく、堂々とした手付きで造形に励んでいた。この人ひょっとして、造形学校の先生とか、某有名な化粧品会社の方とか。
 私の周囲にいた女たちのうち、中年女は「フン何さ。化粧は家を出る前にするものよ。よくスッピンで乗れるわね」という顔付き。化粧女は「オバサン、化粧しないと外を歩けないのね」と心理戦を展開しているかのように緊張感があった。若い女は化粧女に感化されたのか、手鏡を取り出し点検を始めた。美しくなるのはいいことだと思いつつもその製造工程を見ると言葉を失ってしまう。
「新名古屋、新名古屋」のアナウンス。化粧女はすべての作業を終了しスクッと立ち上がった。その時、女の顔をはっきり目撃した。女は造形美女顔ではなく、顔をキャンバス代わりに描いた、ちびまる子ちゃん顔だったので親しみを感じた。
(これは少々オーバーな表現でしたが事実です。)
  

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2023年09月22日

雑談の広場

雑談の広場その4
おしゃべり人間の犯罪
  古い話で恐縮です。元朝日新聞記者で作家、ジャーナリストの本多勝一氏が、おしゃべり人間の犯罪について、かつて次のようにある雑誌に寄稿していた。
「おしゃべり人間は自分がとめどなく話すばかりか、最も問題なのは、他人の発言中に話を強引かつ無礼に奪いとって中断させる点にある。(略)時間はすべての人々にとって物理的に公平・平等だ。おしゃべり人間は、そこに同席する人に公平に与えられた時間を盗むに等しい。一人だけ大きなパイの分け前にあずかろうというのだから。これは″犯罪″ではないか」と憤慨していた。
 おしゃべりそれ自体はその人の個性みたいなものだが、問題は話す相手とのバランスだろう。
 会議の席上、論点ズレで中身もなく、おしゃべりされたらかなわない。それが上役だったら、もう居眠りするしかない。電話のおしゃべりもイカン。特にスマホでの電話料金(通信料)は高いので、5分以内に済ませないと翌月の請求が怖い。ほら、身近にいませんか。短く話せばすむ内容を不必要に長く、しかもスピーカーにして大声でいかにも「熱心に仕事をしているフリ」の人。
 声とか肌とかカラダに関することはなかなか忠告しにくい。それ故自らの犯罪に気付かぬおしゃべり人間よ、自分がしゃべっているときは周囲の反応に注意してほしい。

年をとる 中年三語
 男は年を意識するようになった。男にそう思わせる出来事が重なった。
 男は朝、トイレで時々独り言を言う。自分では無意識にだ。特に宴会とか仕事がうまくいかない翌朝、「バカなことをした」「あぁもういやだ」など口走るそうだ。ある日、子どもから「お父さん、トイレで誰かと話してるの?」と言われ、ハッと気付いた。
 またこんなこともあった。スーパーへ買い物に行った折、ある人とすれちがった。どこかで会ったような気がしたが思い出せない。会釈をしてごまかそうとしたが、相手はけげんそうな顔付きだ。相手の奥さんは「誰?」と聞いていた。向こうの男は「知らんなぁ」。男の家内も「誰?」と聞く。「どっかで会ったと思ったが、間違えたかなあ」「あなたも年ねぇ」
 年をとれば誰でもあるようなことだ。物忘れは老化の表れ。まず固有名詞を忘れ、次が普通名詞、形容詞、動詞の順で忘れ、最後に家内や家を忘れるのだ。
「やあ」「どうも」「また」でごまかす。これを中年三語という。
 ついでにオバサンは「どっこいしょ」を追加するみたい。

ニアミス
 ある心理学者の分析によると、人間同士の距離は45センチから1メートル50センチだそうだ。親しさによってその距離がかわるというわけだ。好意の度合いにより20センチ、10センチ、そしてハグとなる。
 よくオジサン同士が内緒話みたいに″耳打ち″をしている光景を見かける。そしてニャッと笑う場面も。あれはどう見てもマトモな話ではない。競馬かパチンコか女性のことか。これはお互い共犯意識を持っているので45センチ以内の距離となる。
 45センチの一定の距離を無視する人がタマにいる。相手の迷惑を顧みずにどんどん接近しニアミスまでいく。相手はこのニアミスを避けるため話を早く切り上げにかかる。そしてニアミス男の話を受けてしまうことになる。一つの作戦である。しかし、これで女性を口説こうと思っても、そううまくいかない。逆にもう少し近寄って話をしてもいいのにと思うが、2~3メートルの距離を取るひとがいる。コロナ禍では牛一頭分の距離が推奨されたが、5月8日以降の第5類相当の現状では、どの程度がいいのかしら。コロナはさておいて、距離は近すぎても遠すぎてもいけない。親しくても親しくなくても礼儀という距離が必要なわけだ。人間関係をソツなくこなす人は距離のとり方がうまい。
 ところで、配偶者との距離はどれくらい?
「まともに向き合ったことがないってか」・・・それが円満の秘訣かもね。
 
  

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2023年09月21日

こじつけ先生処世術高座

こじつけ先生の処世術高座その28
夫婦の呼称を考える
 旦那?妻?どう呼ぶ

 今回は、かねてから論争の対象の一つであった夫婦の呼称について考えたいとの口上で高座の始まり始まり。ご用とお急ぎのある方もない方もご一緒に考えましょう。

 夫婦の間で、また人前でどのように呼び合っていますか。本年9月15日付けの中日新聞(朝刊)に読者アンケートの結果が掲載されていたのでお読みになった方もいると思いますが、世代によってまさにいろいろな感じです。

夫婦間の呼び名
 中日新聞(以下「新聞」)によると、配偶者間(夫婦間)の呼び方は、
1位 名前やニックネームが41.15%
2位 お母さん、ママ、お父さん、パパが39.70%
3位 あなた、おまえが4.41%
4位 おい、ねぇねぇなど呼ぶ名前がないが9.95%
その他4.79%。
年代別では、30代や40代は7割近くが「名前やニックネーム」で呼ぶ。60~80代は「お母さん、ママ、お父さん、パパ」を使う人が最多で45%ほど。

人前での自分の配偶者の呼び方
 新聞によると、年齢の高いほど女性は「主人」、男性は「家内」と呼ぶ人が多く、80代でいずれも約4割。若い世代ほど「夫、妻」「名前やニックネーム」で呼ぶ人が多い。
・年代別男性からの呼び方・・・70代は「家内」「女房」、50・60代は「嫁(さん)」「妻」、40代は「嫁(さん)」、30代は「妻」がそれぞれ最多とのこと。
・年代別女性からの呼び方・・・70代は「主人」「夫」、40・50代は「旦那(さん)」、30代は「夫」がそれぞれ最多とのこと。

 新聞では、専門家の分析として次のような意見が紹介されています。
・「若い世代は、上下関係を感じさせない、よりニュートラル(中立的)な呼び方を好んでいる」。若い世代の女性が夫を「旦那」と呼ぶ傾向が多いことを「持ち上げているようで軽く見るイメージの『旦那』をえらんでいるのでは」と分析し、ミドル世代の男性が妻を「嫁」と呼ぶ傾向について、「テレビで関西の芸人が『嫁はん』などと言う中で広まった」と指摘している。
・配偶者間の呼び方について、「それぞれの時代に流行した呼び方があって、日常の中で耳にした言葉を同じように使う場合も多いのでは。相手が呼んでほしい名前で呼ぶのが一番・・・心地よい呼ばれ方は人によって異なる。多様な呼び方を許容できることが大切」と話している。

話し相手の配偶者の呼び方
 新聞によると、アンケートでは男性のことは「旦那さま・旦那さん」「ご主人」が多く、高齢になるほど「ご主人」が多く、若い層ほど「旦那さま・旦那さん」が多かった。女性については、8割以上が「奥さん・奥さま・奥方」で、少数だが「お嫁さん」と呼ぶ人も。性別に関係なく「パートナー」「おつれあい」を使う人もいた、とのこと。
 専門家は「対等な言葉に少しずつ変えていけたらいい」と提案し、「つれあい、パートナー。丁寧語ならおつれあい」を勧める。

 以上が新聞の主な内容であるが、こじつけ先生は、「名前で呼んだり、「オイ」だったり、「アナタ」だったり、それは夫婦の歴史のなかで何となく呼び合うものではないか。ア・ウンの呼吸で何を言わなくても分かったりするのだろう」と考える。しかし、今や社会は、ジェンダー平等かつ多様性ある社会づくり、インクルーシブ(包括的)な社会づくりが求められている。適時、使い分けをするのも面倒だよね。社会の公器である新聞が統一性を持った呼称を使えば、自然と広まり、その時代にあった言葉になっていくのではなかろうかと責任転嫁をするような考えです。

 ちなみに、こじつけ先生の家庭では、先生は「ジージ」、妻は「バーバ」と孫から呼ばれている。妻は夫(こじつけ先生)のことを「お父さん」「ジージ」と使い分けているが、孫から「バーバのお父さんはどこにいるの?生きてるの?」と突っ込まれ、説明不能に陥った。
 歴史・時代小説を最近特に読んでいるこじつけ先生は、妻のことを「そなた」とつい呼んでしまい、妻から「(彼岸の)かなたさん」と呼ばれているらしい。

 さて読者のみなさんのご家庭ではどうでしょうかということで、今回の高座はおしまい。ではまたバイバイキ~ン。
  

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2023年09月18日

こじつけ先生処世術高座

こじつけ先生の処世術高座その27
 ご用とお急ぎでない方もある方も、一期一会のご縁でお聞きくだされとの口上で、高座の始まり始まり。

アフター5
 仕事は本来つらいもの。やり遂げたという充実感もあれば、打ちのめされるときもある。好不調の波を乗り切るために一日の疲れを持ち越さないことが大切。午後5時以降をどう過ごすのか。
Aさん「大体パチンコ。稼ぐときもあれば逆のときもある。逆の場合が多いかも。大当たりの快感が忘れられず、熱中すると頭の中が空っぽになり、嫌なことを忘れる」
Bさん「普段はそのまま直帰。晩酌をやり、テレビを観てゴロンとする」
Ⅽさん「本屋といってもブックオフだけど、数年遅れの話題本を買う。新刊本はガマン」
Ⅾさん「犬の散歩。自分の健康にもなる。歩きながらいろいろ考えごとをすると、ユニークな発想が生まれる」
Eさん「上司、同僚との付き合い。情報交換やハケ口になるが、相手を見て使い分ける。疲労回復にはならんよ」
 アフター5も様々だけど、サラリーマンすべてにアフター5があるわけではない。帰宅しても、一人で夕食のケースの方も多い。
疲労回復はいわば脳に休息を与えること。①睡眠 ②酒 ③歌、踊りなどのリズム ④勝負事、脳はこれらを私たちに求めている。ただ単に身体を休めることが疲労回復ではない。もっと遊びなさい。しかし、お金がいるなあ。

人間関係
☆中間管理職の悩み
 ある調査によると、中間管理職の悩みの第1位は人間関係で約28%、次いで自分自身の健康状態が約19%、チームの業績・成果が約12%、自分の将来が約8%などのようで、こうしたことから、中間管理職は社内(上司と部下、他部署との調整)や取引先、チーム内の対応に追われていることが分かります。

☆上司との関係
  ケンカして勝てるわけないから逆らっちゃいけないよ。「ハイ、おっしゃることはごもっともです」の一言。時には「そうですか。そんなやり方もあるんですね。さすがですね」とヨイショすると覚えもよい。

☆同僚との関係
  力関係が接近しているから関わりも慎重に。自分より力が低いものに常にそのことをはっきりさせること。自分と同等か、それ以上の力のある者に対してはバカにされないようにしたほうがいい。会議でも相手の考えを先に出させ、有効に反論できるようにし、自分の優位性を主張すること。

☆目下との関係
  自分が上だからといって権力的になってはいけない。アメとムチの使い分けを。時にはおごって恩着せがましくする。

☆女性との関係
  「あたらずさわらず。つかず離れず」が基本。後はノーコメント。

☆上司の苦悩
  「出る杭を叩いて上司上を見る」という格言がサラリーマンの間にあったそうだ。
  組織活性化のキーワードは中間管理職のヤル気。昭和の時代の高度成長期では、一定年齢になれば、誰でも与えられていた上司の地位も、失われた30年を経た今では厳しい選抜の末に手に入れる時代だ。しかもその地位を維持するために出る杭を叩き、「殿上人」への気遣いも人並み以上にやらなきゃならない。ついついその反動が職場に出る。
反動その1
 いちいちスタッフを集めては仕事の進行状況を聞きたがる。かと言って何かアドバイスをするわけじゃない。単に部下に囲まれる雰囲気が好きなのかもしれない。
反動その2
 管理職は部下を温かく見守っていればいいと達観してしまって何も仕事をしない。
反動その3
 部下のミスはきちんと上司に伝える。もちろんこの一言を付け加えて。「私は一生懸命ですが、部下の出来が悪くて」
反動その4
 管理職は残業しても手当が付かないので定時に帰る。

☆上司は部下のどこを評価しているのか。
 当たり前のことを当たり前にやってくれる人。上司にとっては、「時間厳守」「資料をきちんとまとめる」「会議の準備はきちんとしておく」など、当たり前のことを当たり前にやってくれる部下が評価されやすい。ごますりやヨイショは、昭和や平成の時代を過ごした50代・60代の人にしか通用しないようだ。

☆物差し
  人生で何が難しく面倒かというと人間関係。上に記したけど、特に職場の人間関係はなぜ難しいか。それはタテ、ヨコ、ナナメと複雑怪奇。あちらを立てればこちらが立たず。とうとう夜の方もダメという御仁もいるようだ(誰とは言わない)。
 仕事の進め方など議論百出しても、一致点が見い出せず、最後はとうとう「アンタの好きなようにやれ」「オレの勝手にさせてもらう」ことになる。
結局。物差しの違いなんですね。言葉を変えて言えば、価値観の相違。自分の主張だけをして相手を認めない姿勢では、一致点は見い出せない。
 孔子曰く「他人を理解するのは難しいが、自分を周囲の人達に理解してもらうのはさらに難しい」。

 今回の高座は、いかがでしたか。やはり人間関係は難しい。だからこそ面白いとこじつけ先生は考える。ではまたバイバイキ~ン。
  

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2023年09月15日

こじつけ先生処世術高座

こじつけ先生の処世術高座その26
裏派的発想の研究
 物事には裏がある

 表、裏といっても、お茶の作法の話ではない。物事の解釈のことだ。今回のテーマは裏の話を諸君にしようとの口上で、高座の始まり始まり。

 世の中にはいろんな人がいる。例えば「あの人はいい人だ」と言う言葉を普通の人は額面どおり『人柄のいい人』と受け止めるが、物事の裏を読む人の解釈は違う。裏派的人間は「あの人はお人好しだ。めでたい人だ」と受け止める。人それぞれ見方考え方は十人十色とはいえよう。ここで紹介するÒさんは一見ごく普通のサラリーマンだが、普通の人とちょっと違うのは思考方法。Òさんは「物事には全て裏がある。裏をみなきゃ、真実の姿は見えない。世の中の理(ことわり)を裏からも斜めからも見る」という信条を持っている。
 最近の出来事の裏事情を聞いた。

☆第2次岸田再改造内閣について
  新入閣が11人とか、世襲議員が40%とか、女性閣僚が2人から5人に増えたとかいろいろ取りざたされているが、最大のミステリーは林外相の退任だね。中国など国際情勢が厳しい上に、G7サミットの議長国としての重要な責務がある中、なぜ退任させたのか。政治アナリストは、林芳正議員が参議院議員から衆議院議員へ鞍替え直後に外相に抜擢されたが、ポスト岸田の後継者としての経験を積ませるため、岸田派の閥務をやらせることではないかと分析しているが、そんな甘いものではないだろう。岸田首相は不祥事により首相秘書官を更迭せざるを得なかった息子を再び政治の世界へ登場させるため、林氏を踏み台にさせるつもりではないか。政治の世界では裏読みができないと干されるね。

☆MLBエンジェルスの大谷はなぜ欠場しているのか。
  右ひじじん帯の損傷で今季の登板はなくなったものの、打者としての活躍を期待されながら、バッティング練習で右わき腹を痛めて欠場している。監督は「明日にも出場」を繰り返すが、一向に試合に出場していない。なぜか。球団の思惑がある。大谷の欠場で浮いた枠を来シーズンに向けて若手を育成するために活用するとともに、大谷のFA(フリーエージェント)移籍について、故障によって契約率を低下させることで、球団が囲い込んで利益(大谷ファン、グッズ販売など)を確保したいとの思惑があるらしいぞ。

☆インボイス制度
消費税は儲かるものなので何でも儲けてやろうという消費税産業化を狙う経済界と政界の陰謀である。

☆松坂肉
  松坂肉がおいしいのはうまみ調味料を食べさせているからではないか。

☆蚊取り線香
  蚊を撲滅できないのは蚊取り線香会社が本気になっていないからだ。

☆サザエさん
  サザエさんが作品でバーゲンセールを扱うのは物価が安いと思わせる政府の陰謀だ。

 ざっとこんな具合に裏事情を解説してくれたが、「よく分からないって。アッハハハ裏事情ですから分からないのが当たり前だよ」と煙に巻き、根拠の説明はなかった。Òさんに言わせると、頭の良い人は物事の裏が読めるそうだ。だから自分は頭が良い(とÒさんは言わなかったが)と思っているみたい。そこでこじつけ先生は不思議に思っていたことを口にした。
「Òさんが出世できないのは何か裏事情でもあるんですか」
(Òさんは絶句したまま何も語らず)

 こじつけ先生の高座は煙に巻くような内容でしたが、楽しんでいただけましたでしょうか。お後がよろしいようで。ではまたバイバイキ~ン
  

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2023年09月13日

雑談の広場

雑談の広場その3
デキゴトロジー ウソのようなホントの出来事
靴の底が・・・
  Aさんはきちょうめんな方で通っている。知人に不幸があると、関係の濃い薄いを問わず、必ず葬儀に参列してお見送りをする義理堅い方でもある。
  某日、知人の祖母が亡くなり、Aさんは「2~3回くらいしか履いていない」という冠婚葬祭用の革靴を履いて出かけた。ところがである。車から降りて歩くうちにチャリンチャリンという音がするので振り向くと、Aさんの靴の部品と思われる金具が取れて落ちている。思わず靴の底を見ると、そこには見事に底が取れかかっているというシャレにもならない事態となっていた。
  どうも虫に食われていたようだ。遥か後方を見ると、かかとから始まって部品が点々と落ちている。Aさんは底一枚を残して葬儀を無事済ませた。
  Aさん曰く「大事にしまっといたのに」
  教訓 靴はしまっておくものではなく、履くもの。大切なときに一大事になるぞよ。
  後日談 この話をAさんから聞いた、こじつけ先生は「そんなバカな」と思っていたが、実は最近、こじつけ先生も同様な出来事があったらしい。曰く「お気に入りのスニーカーが爆発した」とのこと。「お大事」にもほどほどにしましょう。

犠牲者
  年とともに服装だけ若返るT子さん。今日も平然と娘が着るような服装で出勤。アフターファイブはもちろんビアガーデンへ。娘も嫁ぎ、旦那とも共同生活者の仲となった今、毎日が日曜日みたいで元気いっぱい(それに反比例するかのようにジジ臭くなる夫)。
  仲間とカンパーイ。グイグイあおってお代わりに行く途中、「ねぇ、よかったらボクたちと一緒にどう?」と若者から声がかかった。
  「ワ・タ・シのこと」とT子さんはニコッと笑って振り向くと、途端に「ギョ、ヤバァ」の声。「スミマセ~ン。人違いでした」と謝る若者を尻目に、してやったりのT子さん。
  仲間の席に戻って早速成果の報告。「今日の犠牲者は3人よ」

ナマズの活用法
  ナマズと聞くと、大抵の方は地震を連想するのではないだろうか。地震とナマズの研究もとうの昔に打ち切りとなったと聞いたが、ナマズにはこんな活用法もあるという話を聞いた。
  ノルウェーにイワシをとって船の生簀に入れて港へ持ってくる漁がある。生きのいいイワシをもって帰ると高く売れるので、なんとか生かして港に持ってこようとするが、大抵は死んでしまう。ところが一隻だけ必ずイワシを生かして持って帰る船があった。その船の仕掛けは、生簀の中にナマズが入れてあったという。ナマズが入っていると、見たことのない奴がいるということでイワシが緊張する。それでイワシが右往左往して生きて港まで来るという話だ。本当かどうか分からないが面白い話だ。
  組織でも変わった奴で騒ぐ者がいると、緊張し活性化するかもしれない。もっともそのナマズが大ナマズで、周りが感電しすぎて返って引っかき回されても困るが。
  ある組織の係長会の歓送迎会の席上で来賓の幹部が「花の係長ではなく、はみ出しの係長であれ」と檄を飛ばされたことを思い出した。
  前例、慣例通りにやっていれば、組織では安泰かもしれないが、何ともつまらないことではないか。ハンで押したような型のはまった仕事が多いが、工夫次第ではもっと合理的に、そしてお客のためのサービスもできるだろう。要は工夫とヤル気。まあこれでいいと思うか、まだまだ不十分と思うかの違いだ。
  「はみだし」と「はみ出る」は違うが、一歩も二歩もはみ出して仕事をするのも面白い。一丁ナマズになって感電させてやろうか。
*ナマズは淡水魚と思われますが、海水魚としてナマズの仲間のゴンズイやハマギギなどが棲息しているとのことです。
  

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2023年09月11日

こじつけ先生処世術高座

こじつけ先生の処世術高座その25
「足のあるユーレイ」に反響ぞくぞく!?

 高座その21に掲載した「番外編 足のあるユーレイ」についての続編です。かつて奉職していたある役所で、小生が若かりし頃、ミニコミ紙を発行しており、「足のあるユーレイ」についての記事を掲載したところ、手紙、電話、FAXで軽ちゃあ通信社(発行人は小生)あてに読者の声が届いた。その内容は推理、怒り、激励など様々な反響であったことを思い出し、今回の高座で紹介したいとの口上の後、高座の始まり始まり。

☆推理型
 前略 軽ちゃあ通信様
 毎回楽しい記事を届けてくださってありがとう。私のみならず家族、隣近所、親族などに回覧し、みんなで「ワッハハハ」と楽しんでいます。特にユーレイの話は面白くて面白くて、今でも話題になるくらいです。話題の中心は何といっても「職務権限のあるおっちゃん」は誰だ?ってこと。私はひそかにⅩはあの人ではないかと目を付けていますが、確証がありませんのでここには書きません。でもⅩの顔を見るたびに笑いをこらえるのがホントつらいくらいです。また楽しい記事を載せてください(手紙)。

☆忠告型
 老婆心(男性の声でした)から言わせてもらうけど、あのユーレイの話は本当だったら大変だよ。人権問題だよ。あれがきっかけで、もしあのおっちゃんが降格されたらどうするんだ。今でさえつらい立場にあるのに、お前さんはあの人に恨みでもあるんかいの。まあやっちゃったものはしょうがないけど、ほどほどにせーよ(電話)。

☆怒り型
 えれゃことやってくれたなも。あれ、ワシのことと違うか。あれ以来、周りのワシを見る目が変わってきたがね。女の人なんか、ワシの顔を見てクスクス笑いよるし、ホント見世物みたいだがね。席を立つたびに「ちょっとトイレに行ってくる」と言うと、「行っトイレ」と言われるのはまだカワイイが、「何時にお帰りですか」はないだろうと思うぞ。ホントいい加減にしてちょ~(このような趣旨の電話が複数あった)。

☆暴露型
 ユーレイのことだけど、あそこまで書いたら何で名前を出さん。オレが思うにあれはAのことだろ。あれは絶対Aだな。ナニ?応えられんだと。勝手にせい(電話)。

☆激励型
 毎月ご苦労さん。ユーレイのこと、よく書いてくれたと思う。公務労働者として、また公共の奉仕者として市民のために奮闘努力すべき立場にあるにもかかわらず、自分本位に勝手気ままに仕事をする輩がいることは、誠にはなはだ遺憾である。貴紙の告発によってユーレイ諸君の姿勢も少しは改まることと思う。今後の貴紙の奮闘に期待する(FAX)。

 いやはや参りました。「これはフィクション」とお断りしたのに、真に受けちゃう方がいるんですね。重ねて言いますが、実在のモデルはいません(ただし、世の中よく似ている方はいるかもしれない)。全て誇大妄想型の人が創作したものです。でもそのヒントになるものはあるかもしれません(軽ちゃあ通信社)。

 以上が「足のあるユーレイ」の後日談です。フィクションと言っても、モデルらしき方はいて、この方は無事定年退職し、今や年金生活者として余生を暮らしているので、お健やかに長生きしてくださいとのエールを心の中で念じて、今回の高座はここまで。ではまたバイバイキ~ン
  

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2023年09月08日

雑談の広場

雑談の広場その2
名言抄
「新たな視点を求める」 鳴沢泰一
よくアマの人に″プロは何手ぐらい先が読めるのですか″と聞かれます。しかし、プロとアマの差はそのような読みの量の差ではなくて、質の差なのです。例えば、A地点から100㎞離れたB地点に、早く通信する競争をしたとします。ある人はA地点からB地点に走っていき、競争します。しかし自動車を知っている人がこれを見たらどうでしょうか。この競争は大変むなしくなってしまいます。さらに電話という方法を知っていたらどうでしょうか。
 実は強くなっていくということは、このように考え方の質が上がっていき、新たな次元、新たな価値観を発見することなのです。ここに一番のポイントがあるのです。
 ですから強くなるためには、常に今の考え方、見方に満足せずにこういう角度から見て、新たな視点がないかを探求する求道心が大切です。これはすべての道に通じることだと思います。
*平成21年に引退された鳴沢泰一九段(囲碁)が日本棋院発行の囲碁クラブに寄稿した一節です。

四国八十八か所遍路
遍路中の十善戒(諸戒の中で基本となるお大師様のお言葉)
不殺生(ふせっしょう)…生きものを殺さない。
不悪口(ふあっく)…人の悪口はいわない。
不偸盗(ふちゅうとう)…盗みをしない。
不両舌(ふりょうぜつ)…二枚下を使わない。
不邪婬(ふじゃいん)…邪婬しない。
不慳貪(ふけんどん)…貪欲であってはいけない。
不妄語(ふもうご)…嘘や偽りを言わない。
不瞋恚(ふしんに)…怒らないこと。
不綺語(ふきご)…大ぶろしきを言わない。
不邪見(ふじゃけん)…間違った考えを持たない。

 遍路に行った人から次のようなことを聞いたので紹介します。
守ろうと心掛けるが、一日も守れず、なかなか難しい。そして遍路に出て心和むのは、その地方地方の方言や人のやさしさで自分をもとに戻してくれるような温かさである。この温かさがなかなか忘れられない。時間があれば一度四国へ行ってみては・・・

読書の季節
  情報時代を生きていく最高のキメテは、なんといっても本を読むことだと思う。ビジネス書であれ本から得る知識は多い。
「あまり時間がなくてね」とおっしゃる方がいるが、ホンネは面倒だから読まないのだ。パチンコをする時間があっても、本を読む時間がないということだ。効果的に読むにはどうしたらいいのかを考えてみよう。
 読書術の簡単なテクニックは二通りある。一つは視線の後戻りを防ぐことで読むスピードを上げること。標準速度は一分間200~300語だが、視線の後戻りを防ぐことで600~700語に増やせる。そのためには意識的に目をどんどん前へ進め、単語ではなく文章を読む。
 もう一つは心の中の音読を止めることである。子どもの頃に身に付いたこの癖が読むスピードにブレーキをかけている。
 読んでいる行を鉛筆かなにかでたどっても、読む速度は速くなる。読む速度に伴って理解の速度も向上する。
 布団に入るとき、枕元に2,3冊持ち込んで、婉曲に女房の要求を退けるという読書の効能もあるそうだ。

藤吉郎
 NHKの大河ドラマ「どうする家康」。評判はいまいちのようだ。最初の頃の松潤の演技は素人に毛が生えたようで、思わず大丈夫?と声が出たが、最近は演技になれたのか、それらしくなってきたようだ。いずれにしても家康公を演ずるのは難しい。脇役の松重などが支えている。歴史上においても、家臣の支えがあってこそ天下人になったのだろう。この家康公を食ってしまったのが秀吉役のムロツヨシ。信長と藤吉郎のカラミが面白いということで、藤吉郎について一言。
 藤吉郎は信長の性格をよくつかみ、とにかく仕えに仕えて出世する。どんなくだらない情報でも逐一報告する。戦では一番危険な敗走の殿(しんがり)をイヤな顔せずに務める。信長はそんな藤吉郎がかわいくて仕方がない。
 権力者は総じて孤独だ。悩み、迷いがあっても、うかつに相談できない。弱みを見せることになるからだ。常に情報を寄せてくるものを重宝することになる。反面、明智光秀のような者は一番嫌われる存在といえよう。知識をひけらかし、上品ぶり、氏素性にこだわる者は信長のような性格の権力者から忌み嫌われる。
 これは戦国社会のみならず、現代でも当てはまる。ズバリ出世したけりゃ「藤吉郎になれ」。才覚のない茶坊主のような者は一時的に上に上がっても長くは続かない。しかし、藤吉郎になっても秀吉になってはいけない。それはもはや権力の腐敗に過ぎないからだ。
  

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2023年09月07日

こじつけ先生処世術高座

こじつけ先生の処世術高座その24
クレームを考える
 良いクレームは仕事を改善させる

 現代はクレーム社会である。あらゆるものにクレームがつけられる。新聞には誤字脱字マニアがいるし、テレビのアナウンサーのいい間違いにもクレームがつく。昭和の時代のことだが、かつてたった三本の抗議電話(一本との説もある)で消えた、あるドリンクメーカーのCMがあったとか。記憶が曖昧ですが、「世の中、バカが多くて疲れません?」というキャッチコピーが問題視されたらしい。今ならSNSで炎上のし放題になるでしょう。ある女優の髪型にしたのはいいが、全然似合わないと美容院にクレームをつけた中年オバサン・・・枚挙にいとまがないほど日常茶飯事のクレーム列島。
 独占的公共サービス産業の地方自治体においても、窓口の応対が悪い、人が多すぎる、若い人がおらず年配ばかり、権力的高圧的でイヤな感じ、足を投げ出しエラそうに座っている、客が立っているのに座って応対した・・・など今日もどこかでクレームに悩んでいる行政マン。
 小生、元行政マンとして、クレームにどう対応するのか、そのテクニックを今回は考えてみようとの口上。高座の始まり始まり。


難度1 窓口・電話編
 窓口の対応は迅速が基本。お客さんは忙しい合間を縫って来庁しているので、素早く用件を聞き事務処理する。これは当たり前のことだが、座ったままで受け答えをしたとか、みんなでジロッとにらんだとか、思いもよらぬクレームもある。窓口でトラブったらまず複数で応対すること。幹部クラスが必ず入り、相手を軽く見ていないことを認識させる(クレーム者は比較的興奮状態にあるので幹部クラスがなだめることが必要)。相手を座らせ、クレームの原因を丁寧に聞き、事務処理上のミスがあれば直ちに訂正する。そうではない、いわゆる「気に入らん」程度のイチャモンであっても、火の粉の拡大を防ぐために客がどんな文句を言っても「いや、それは・・・」と口を挟まず、相手の言い分をジッと聞き、振り上げたこぶしを下ろさせるように持っていく。しかし、クレームと苦情は違うので、理不尽なことや身勝手な主張には断固とした姿勢を示すこと。クレームをお叱り、不満、理不尽な言い分である苦言や苦情と混同するのではなく、意見として考えること。
 クレームの対応として、相手をよく見て、その人なりの話し方を考え、どのような内容をどのような順序で話すか、どのようなタイミングで結論を述べるかなどをイマジネーションすること。つまり、相手への話し方についての工夫と努力が必要である。
 きちんと説明しても、人は理解しても、納得するとは限りません。最近の例として、福島第一原発の処理水放出について、漁業者が反対する中、国も東電も「関係者の理解なしに処理水を処分しない」と繰り返し、岸田首相は風評対策やなりわい継続支援に全力を挙げる姿勢を強調しつつ、「数十年の長期にわたろうとも処理水の処分が完了するまで政府として責任を持って取り組む」と述べているが、全国漁業協同組合連合会の会長は、処理水の海洋放出反対は変わらないこと、科学的な安全性への理解は漁業者も深まってきたこと、風評被害は起きており、漁業を続けていくためのフォローアップ体制づくりをお願いすることを発言している。つまり、政府の言う論理や理屈に対する理解はあっても、風評被害や漁業への継続支援などに対する心理や気持ちの問題として納得していないということでしょうか。日本人が長きにわたり背負っていかなければならない十字架です。話をもとに戻します。
 電話の場合のクレームは相手の顔や態度が分からないので処理にはテクニックを要する。相手が切るまで辛抱強く聞き、「ご納得いただけないと思いますが、・・・ということでご理解をお願いします」とか「貴重な意見としてお聞かせいただきました。今後に生かせるよう考えたいと思います」と言い続け、言質を与えないようにする。
*ポイント
 ・クレームと苦情は違うこと。クレームは意見である。
 ・人は理解しても、納得するとは限らないこと。
 ・相手なりの話し方を考え、どのような手順で話すのか、そのタイミングを見極めること。
 ・早く楽になりたいからといって、安易な即答はしないこと。回答を保留し、相手が冷静に判断できるよう時間をあけることも必要。

難度2 金銭編
 行政の仕事の中で金銭を巡るトラブルが一番厄介だ。納税者意識の強い人は二言目には「税金を払っとる」と言わっせる。こんな事例がある。自称社会的地位の高い人(大企業の部長職)から「市役所のやっていることは旧ソ連と一緒だ」という演説を聞かされた。この自称部長氏はとうとうとソ連が何故崩壊したのかを語り、市役所の体質はかつてのソ連を同じで特権的かつ官僚的だと決めつけた話です。そして最後に「市長に直談判する」と述べた(こう言って実行した人はあまりいない。これで我々がビビると計算してのことだ)。 しかし、担当の職員も負けておらず、税金の使いみちは公共性の高い事業への投資であって、個人の利害に関連するものは、行政が指導するものであっても個人負担であることの違いを力説したとのこと。
 このようにクレームの内容によっては「お説ごもっとも・・・」で済ますわけにはいかないものもある。公共性、公平性の観点から守るべき立場は、身体を張ってでも守らねばならない(これくらいの気概は持ってほしい)。

難度3 ユスリ・タカリ編
 クレームは市へのものと個人のものと別れる。仕事の上のクレームは組織的に解決すべきものだが、クレーム者はその辺を使い分けて突っ込んでくる。責任感、使命感の強い人間と見ると詰め寄ってくる。話し合う中で、相手に知恵がつき、足元をすくわれる場合もある。
 相手はユスリ、タカリを目的としているので取るまで絶対に引かない。必ず幹部を交えた複数で応対すること。仕事上の個人のミスであっても組織的に解決することが基本。毅然とした態度で臨み、相手の言動を細かく記録(録音、録画)すること。犯罪の恐れがある悪質な行為には警察と連携して対応する。

難度4 トップ編
 頭ごなしにクレームが出ることがある。それもいきなりトップへという最悪の事態もある。いわゆる政治的解決だ。これはもう雲の上の人に解決を委ねるしかないが、事務担当として、クレームの解決の仕方を表向き裏向きを含めて幾とおり思案し、静かに沙汰を待つ。

難度5 死闘編
 長年行政マンをやっていて一番腹の立つことは行政内部の融通の無さ、風通しの悪さだ。課内で部内でそれぞれのメンツのため暗礁に乗り上げることがある。またキャッチボールのように仕事が飛び交うこともある。せっぱ詰まって実力者の一声で決着を見るが、シコリと復讐心は残り、かくして仁義なき闘いが始まることになる。高倉健や菅原文太のようなカッコよさはなく、ロシアの暗殺者のような陰湿な暗闘。お客さんのクレームより職員のほうが難解だ。内部通報という正式な手続きを踏まえた情報提供なら改善のため、褒められることだが、匿名の怪文書、誰かのパソコンを密かに使っての偽メールなどのロシアのごとくの戦術。それに出世争いが絡んだりすると、もうそこは殿の寵愛を得ようとして権謀術数を巡らす大奥の世界だ(勝手にやってください)。

総括
 クレームには良いものと悪いものがある。良いクレームは仕事を改善させてくれるが、悪いクレームは単なる難癖、嫌がらせ、八つ当たりに過ぎない。この辺の見極めが大切だ。まあクレームも給料のウチと思えばどうってこともないが、クレーム対応は相当のストレスが伴う。ストレス解消法としては、世の中、いろんな人がいるので仕方がないと思うこと、そして過去から何を学び自分を変えることができるかを考えることです。アナタの成長にとってチャンスかもしれません。クレームよ、来るなら来い、待ってるぜというくらいの気概を持ちましょう。

 以上でクレームの高座は終わります。こじつけ先生は今回のテーマを考えながら、自分の公務員人生を振り返り、過去の出来事が昨日のようによみがえり、できることなら消しゴムで消したい気持ちになったとさ。でも過去は消せませんが、未来に向けてやり直すことはできます。前を向いて同じことを繰り返さないように教訓としましょう。ではまた、バイバイキ~ン
  

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2023年09月04日

こじつけ先生処世術高座

こじつけ先生の処世術高座その23
OH!雨物語
 雨を制するものが都市を制す

 本年も全国各地で大雨による災害が続出している。台風だったり、秋雨前線だったり、高温多湿によるゲリラ豪雨だったりと形態は様々であるが、昭和の時代の後期から雨の降り方そのものが大きく変わってきた。地球温暖化がその要因と思われる。要因を排除する対策は、二酸化炭素の排出を削減させることだそうだが、今や世界的な問題であるし、大気に国境がない以上、人類が連携して対処するしかないので、2050年に向けて、パリ協定に基づく目標(気温の上昇を1.5度に抑える)の達成や温室効果ガスの排出をゼロとするカーボンニュートラルの実施などが政策として実行されているようだが、遅々として進んでいないのが現状だ。
 本高座では、温室効果ガスの排出についてという大きな課題を論ずるのではなく、自治体職員が最前線で大雨に対し、どのように対応しているのかを、ある人の体験(昭和の時代)をもとに話すという口上の後、高座の始まり始まり。

〇月〇日早朝、深夜から台風の影響を受けて秋雨前線が活発化し、集中豪雨的な状況となった。大雨洪水警報発令。予測時間雨量は50~60ミリ。災害本部から要員に非常出動が発令された。前日に配備されたポケットベルが鳴った。「さあ出動だ」朝食もトイレもそこそこに市役所へ向かった。本部のある本庁舎に到着するまでに濡れネズミ状態、表現が古いし時代にマッチしていないので「水も滴るイイ男」と日記に書いておこう。
 さすが班長はもう防災服姿で地図とにらめっこ。市民や議員、警察署からの情報を受けて道路の冠水状況をマーキングしている。ひっきりなしに電話の着信音が鳴る。
「田んぼに水が入っとる。川の水門を開けてくれ」「道路が冠水しとる。仕事に行けない」「家に水が入ってきた」など悲鳴に似た声。全市水没状態か。

 班長は二人一組で班を編成し指示を出す。スーパー前の道路が冠水し通行不能のため通行止めの指示を受けた。車のキーと携帯無線機(当時は、携帯電話は普及していなかった)を受け取り現場へ。
 現場は30センチくらいの冠水状態。早速本部に無線連絡。緊張の一瞬(無線はみんなが聞いているのでうかつなことは言えない)。
「行政〇〇、行政〇〇、こちら〇〇。感度ありましたら応答願いします」
「こちら行政○○。どうぞ」
「こちら〇〇、現場到着。30センチくらいの道路冠水。バリケードで道路を封鎖します」
「行政〇〇 了解」
たったこれだけのことでも緊張する。くれぐれも私用電話のように話してはいけない。
「エート、私は○○ですが、今現場に着いたけど、水はいっぱいですが、これからどうすればいいきゃーも」では具合が悪い。総務省の総合通信局からお𠮟りを受けそうだ。

 スーパーへ納品するトラックが多い。トラックは通行可能のため通すことにしたが、普通乗用車や軽自動車は途中でエンストの恐れがあるので迂回させる。運転者の多くはここへ来るまで相当難儀してきているのか、少々の迂回では文句を言わない。お互い大変だなという顔つきで「ご苦労さん」「気を付けて」とエールを送り合う。
「ワタシ、どうしても行きたいの。行かなければならないんです」と自転車の中年ご婦人。
「30いやところによっては50センチあるかもしれないですよ」と少し大げさに注意する。
そこへ徒歩の中年ご婦人。「ワタシも行きたいんですが」
婦人同士の会話が始まる。女性はいつでもどこでも井戸端会議ができるらしい。
「どこまで行きますの?」
「スーパーに勤めていますの」
「あーら、ワタシもそうよ。ではご一緒に」というわけで水没している道路へスカートのすそをまくって出陣する。白い足がまぶしいが、それにとらわれてはいけない。仕事、仕事。
 明らかにスーパーの化粧品売り場に勤めていると思われる顔立ちの女性が「ダメ、通れないの?」
「ええ、申し訳ありません。ご面倒ですが迂回していただけませんか。本当にすみませんね」とバカ丁寧に答えた。今なら、セクハラと言われそうだが、昭和の時代は、男はいつだって美形に弱かった。

 本部長(市長)の巡視。防災服姿で我々にご苦労さんと声をかけ、状況を見る。じっとしていられない性格か、政治家がそうさせるのか、このお方はいつでもどこでもどんな集まりでも顔を出すという話だ。本当にマメなお方だと感心する。
 雨は不思議と人の心を騒がす。古来から雨は身近な存在だ。雨との付き合い方を誤ると大変なことになる。
 都市は雨に弱い。花の大東京でさえ大雨が降ると、川が氾濫する。地方の田園都市も開発が進み、田畑が減少し、天然の貯水池がなくなりつつある。雨水は道路にあふれ、家屋へ浸水という事態になる。近年では、学校などの公共施設の地下に貯水池を設置し、雨水を一時的貯留する施策が功を奏していると聞くが、コストがかかる。
雨を制するものが都市を制すると言えよう。

 何事も第一線で働く人は仕事といえ大変だ。令和の時代になっても、道路が冠水すれば、自治体職員や消防団がバリケードを持って走り回る。状況によっては、命の危険にさらされる場合がある。災害対策本部との連携をしっかり行いながら、どう行動するのかの判断をしなければならない。かつてある自治体の職員であった、こじつけ先生は当時を回想しながら、現役職員の奮闘を祈念した。ではまたバイバイキ~ン
  

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2023年09月01日

こじつけ先生処世術高座

こじつけ先生の処世術高座その22
リーダーシップ

 「名選手 名監督にあらず」世間ではよく言われることです。人に使われて能力を発揮できても、いざ自分が人を使う立場になったとき、人が自分のときと同じように働くとは限らない。それをとらえて「アイツは間に合わない」と責任転嫁する人がいる。管理監督者、リーダーとしては落第だ。
 ではどのような資質がリーダーに要求されるのかを考えてみようとの口上。準備万端整いましてござい。高座の始まり始まり。

リーダーの資質
① プランニング能力・・・ヒト、カネ、データー、時間を組織し計画し管理する能力
② 行動力
③ 先見の明・・・将来を展望し、それを実現させる能力
④ 影響力・・・人と心を通い合わせ、自分のアイディアと決断を納得させる能力
⑤ 対人関係の能力・・・人を理解する感受性と、どんな状況でも社交性を発揮できる能力
⑥ 安定性・・・感情をコントロールでき、正直で誠実であること
⑦ 勤勉さ・・・仕事に熱中し、この熱意を長時間、困難な状況でも維持できる能力
⑧ アイディアの豊かさ
⑨ リスクを伴う決断を下す。受け入れる。変化に対応する能力

 以上の資質を兼ね備えた人材はなかなか難しい。ICT社会の今後を考えると、ロボットにこの資質を持たせることは可能ではないかと思ってしまう。重要なことは「人を大切にする」こと。ここで孫子の兵法から学んでみよう。

孫子の兵法書
 「将に五危あり」
  軍の指揮官が陥りやすい危険は五つあると兵法書にある。
「将に五危あり。必死は殺さるべきなり。必生は虜にされるべきなり。ふん速は侮らるべきなり。廉潔は辱あられるべきなり。愛民は煩わさるべきなり」
 現代にも通じる兵法から何を学ぶのか。
〇必死になりすぎるものは危ない。心のゆとりを失い、対局の判断ができずに犬死する。客観的な視点で物事を見る必要がある。
〇生に執着しすぎるものは危ない。臆病になって、卑怯なふるまいをし、あげくは捕虜になってしまう。会社での生き残りだけが目的となった上司へのゴマスリがいい例だ。
〇いらだつ者は危ない。怒りっぽくなり、部下からも敵からも足元を見透かされる。
〇潔癖すぎる者は危ない。メンツにこだわり、恥を気にして実を取ることを忘れる。自分が正しいと思いすぎることで、非を認めることも、謝することもできず、自分の考えと違う方法で可能であった成果を逃す。
〇人情家は危ない。気を遣い、部下に対して同情して厳しくなれない。冷血で良いわけではない。甘やかすことで緩む規律に注意する。

 現代風に言うと、「思慮に欠ける」「保身だけを考える」「短気で怒りっぽい」「過度に清廉潔白」「人情が深すぎる」人がリーダーになると、本人にとっても部下にとっても危ないということになるでしょう。

リーダーの役割と任務
 リーダーの役割と任務はどうか。リーダーには次の八つの役割がある。
ⓐ仕事の定義付け・・・チームが一つの仕事を成し遂げる上で、これがきちんとされていないと、チームの知識や技術が最大限発揮されない。
ⓑプランニング・・・仕事の定義付けに基づき、実務プランを立てること。
©ブリーフィング・・・メンバー全員を集めて仕事内容を説明し指示を出す。ブリーフィングを行うことで、チームワークが円滑になる。
ⓓ管理・・・管理とは単に監視するだけではない。仕事はこのままでいいのか。変える必要があるのか。仕事の調整も管理に含まれる。無理のない管理こそ最も効果的だ。
ⓔ評価・・・状況判断とメンバーの評価もリーダーの仕事だ。
ⓕ動機付け・・・チームにやる気を起こさせることは大切だ。やる気は目的に向かって前進する勢いを維持
ⓖ組織化・・・仕事をする上で組織化は必要だ。組織が発展するに伴い、各チームは風通しよく、効果的なリーダーシップのもとで維持されねばならない。
ⓗ模範を示す・・・非常に大切なことだ。メンバーに求めているものを自らが行うことである。

 読んでいて肩が凝るようなことばかりだが、先行き不透明な時代ほどリーダーシップが求められる。同じような世代の人間の中でリーダーの位置を維持するには、それなりの努力が必要だ。肩書で仕事をする時代は過ぎた。今はチームワークで仕事をする時代だ。だからこそリーダーの善し悪しが仕事の成否を決めることになる。

 こじつけ先生のリーダーシップ論は、孫子の兵法書まで繰り出しての高座でした。昭和の時代や平成の時代であっても、孫子の時代であっても、これからの時代に向けても、常にリーダーは脚光を浴びる存在です。「オレについてこい」式のリーダーではなくて、チームワークを最大限生かし、「人を大切にする」姿勢がリーダーには求められるのではないだろうかとこじつけ先生は考えます。ではまたバイバイキ~ン
  

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