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mc1397

2023年12月22日

もの申すオジサン物語

モノ申すオジサン物語パート6
市役所改造案
 衝撃的内容 これはクーデターか!?

 モノ申すオジサンことモノジーは今日もチャリオ君に乗って、こころ旅の火野正平になったかのように役所へ。自称オンブズマン又はチェックマンであるが、人は「昔語り人」とか「物好き」とか言う。まあ、どちらでもいいけどね。
 今日はなぜか興奮しているようで、庁舎内に入るなり、受付へ。「姉ちゃん、役所内でコンビニじゃなくてさ。ミニ何とかを出している職員を呼んでちょーせ」。「私はお姉ちゃんではありません」と名札を示して、「本日のご用はなんでしょうか」と受付嬢。一発かまされたモノジーは「すんまへん。ちょっと、呼んでいただけませんか」と低姿勢。そこへ偶然かどうか不明だが、役所内でミニコミ紙を出しているという職員がやってきた。
モノジー「君、キミ、ちょうどいいところに来てくれたな。キミに見せたいものがあるんだ」
ミニコミ職員「何でしょうか。記事のネタになるのならお伺いしますけど」
モノジー「あのな、名前は分からないけど、ワシあてに大変驚くべきものが送られてきたんじゃ。握りつぶすにはあまりにも惜しいし、かといってこの衝撃的内容を公表して混乱させても・・・。そこでキミに見せて、その当否の判断を委ねようと思ったのよ」
 以下、その内容を紹介する。
「私がモノジーさんにこの『○○市役所改造案』なるものを送るのはある日、市役所内を歩いていたとき、偶然この改造案が通路に落ちていたのです。私は単なる市民ですが、市の封筒に入っていたマル秘のゴム印を押した文書を見て、これは大変だと思い、最近評判のモノジーさんに送って見てもらった方がいいだろうと失礼ながらポストに入れさせてもらいました」との送り状。

「○○市役所改造案」とは
 1ページ目の呼び掛け文というか檄文というか、それらしきものが過激に書かれている。さわりを紹介すると、
「・・・我々はこの閉塞的状況を打開するためにあえて立ち上がった。このままでは市長始め幹部連中のパワハラで、真面目な職員は病気になってしまう。我々は市民の幸せを願って、日々公務の仕事をしているが、幹部(患部とも言う)が後ろからタマを撃つようではまるでロシアの戦闘のようではないか。我々を犬死させるのか。・・・諸君、これでいいのか」何が言いたいのか、よく分からないが、どうもクーデターのような気がする。

給料は年俸制へ
 第1条の目的には「市の発展を期し、市民の幸福と公共の福祉の増進のために市の機構を改造することを目的とする」とあり、第2条の機構では「国のタテ割り行政に追随した今の機構を改め、部課長制を廃止し担当制とする」とある。そうするとサラリーマンの憧れである花の課長はなくなるのか。WBCでは大谷選手が「憧れるのはやめましょう」と言ってたけど。何十年も前にトヨタが部課制を廃止してフラット制にしたことがあったが、その後、どうなったのだろうか。第3条には「給料の格付けは本人申告による年俸制とする」。これはエライこっちゃ。大リーグの大谷選手のように7億ドルの職員が出たらどうするのだろう。それは夢の夢として、高額な給料を申告するアホはいないと思うし、それを認める首長はいないだろうが、首長と同じ額を要求する職員はいるかもしれない。だって、勤務評価の自己申告で満点を記載した職員だっていたからね。もっとも自己評価とは別の上司の評価では中位だったとか。自分の力を給料に置き換えるのは難しい。同期のアイツより少し多くというのが関の山か。

清廉潔白 人倫の道
 とまれ、話をもとに戻す。以下、条文にならぬ条文が続く。例えば、第30条の男女交際では「職員は清廉潔白をもって律し、くれぐれも世間の風潮に惑わされることなく、奉仕者として勉励すべし。男女の間にあっては人倫の道に外れることなきよう務めるべし」といきなり古文調で定めてある。小生の脳裏に数組のカップルが浮かんだことは否定できない事実だった。どこどこの駅で待ち合わせていたぞという公然の秘密カップルのことだ。先へ急ごう。
 服装を定めた条文もある。第69条がそうだ。「男子は黒若しくは紺以外のズボンとし、シャツは白以外とする。女子は膝上10センチのスカートとし、上着はセーラーとする」。こいつ何を考えているんだ。男子はクジャクみたいにド派手な格好になってまうがね。女子のスカートは全面的に賛成で異議なしだが、上着のセーラーはきっと作者が案に詰まって生徒手帳を模写したのだろうか。とまれ、この個所はセクハラの疑いが出そうだ。

一日一回善行
 この中でキラッと光るものもある。第85条の特別休暇だ。「特別休暇として、勤続年数に応じた休暇を付与する」。続いて、第86条の特別手当も見逃せない。「特別休暇を取得する者には、特別手当を支給する。なお、その支給額は別に定める」とある。その額が明らかでないのは残念だが、その姿勢は評価したい。
 変わったところでは、ボランティアを定めている条文がある。「第101条 職員は、一日一回善行をすること。また、月一回ボランティア活動に参加すること」とある。大体ボランティアは自ら行うもので他から強制されてすることではない。余計なお節介だが、こうでもしないと超高齢社会には対応できないかもと思ってしまう。福祉型社会は結構疲れるものだ。
 目を通すのに少々疲れを感じた小生は、最後の条へと移った。最後の200条は罰則だった。「以上の条文に従わぬ者は国際平和維持活動(PKO)に参加させることとする」。こんなバカな。ロシアによるウクライナ侵攻やガザ地区でイスラエルとハマスの戦闘に参加せよってことかよ。これは明らかに、実に明白に憲法違反だ。こんな改造案は認めるわけにはいかない。ミニコミ紙の発行者として、これを世間に公表し、こんなバカげた改造案は葬り去るべきと思うが、モノジーさんはどう思うか。ひょっとしてモノジーさんが作ったんじゃないの」と逆質問した。
モノジー曰く「さあーて誰が作成したか分からんが、読み物としては面白いとちゃうの。ミニコミ紙に載せたら。ではよいお年を」とチャリオ君に乗っていずこへ去ったそうな。


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