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mc1397

2023年10月05日

こじつけ先生処世術高座

こじつけ先生の処世術高座その31
薬物問題を考える
 若者を蝕む大麻

 今回の高座のテーマは、かなりマジメであります。この夏、日本大学アメフト部や朝日大学ラグビー部で大麻取締法違反(営利目的譲渡)の疑いで部員が逮捕されるという事案が発生し、若者の薬物問題がクローズアップされた。
 本年10月3日付けの中日新聞(朝刊)によると、政府は20日に召集する臨時国会に、大麻草から製造された医薬品の使用を認めること、そして安易な乱用を防ぐため既に禁止されている「所持」や「栽培」に加え、罰則付きの「使用罪」を新設するという大麻取締法の改正案を提出する方向とのこと。

コロナ禍で急増している大麻の乱用
 昨年の3月24日に公表された警察庁の令和3年における組織犯罪の情勢によると、令和3年の薬物事犯検挙人員1万3,862人のうち、覚醒剤事犯の検挙人員は平成29年に1万113人であったものが、令和3年には7,824人と減少した反面、大麻事犯は平成29年の検挙人員3,008人が、令和3年には5,482人と急増している。この大麻事犯で特筆すべきことは、20代と20歳未満の若年層が急増していること。令和3年は20代が2,823人、20歳未満の994人と合わせると、20代以下が約7割を占め、若年層の大麻使用に歯止めがかからない状況にある。驚くべきことは20歳未満の994人のうち、高校生は186人、中学生は8人で、最年少は14歳の4人。大麻は中学生世代まで蝕んでいる。
 急増している背景として、新型コロナウイルス感染症の影響で行動が制限される中、若年層に大麻が浸透していること、インターネット等で、大麻は有害性がない等の誤った情報が氾濫し、青少年の大麻乱用の拡大につながっていることがある。大麻の入手はインターネット経由で、SNSを通じての入手のほか、友人・知人からの入手もある。

大麻は心身を蝕む
 大麻は大麻草の花や葉から抽出され、幻覚作用があるテトラヒドロカンナビノールという成分を含み、脳神経のネットワークを切断し、やる気の低下、幻覚作用、記憶への影響、学習能力の低下などを引き起こし、乱用することで心身を蝕むばかりでなく、乱用者が傷害事件や交通事故を引き起こすなど、周囲へも被害や影響を及ぼす。
 軽い気持ちで手を出し、より刺激の強い覚せい剤など薬物依存の悪循環にはまってしまい、廃人への道となる。

危険性や有害性の正しい知識の普及を
 発達段階にある青少年の脳は、大麻の影響を受けやすく、正常な発達に障害をもたらす可能性もある。法による規制だけでなく、大麻の危険性や有害性について正しい知識の普及が必要である。

市販薬の乱用も危ない
 10代の若者の市販薬の乱用が広がっていると専門家は指摘している。厚生労働省が隔年ごとに実施している全国の精神科医療施設における薬物関連精神疾患の令和2年度実態調査(1217施設)によると、2018(平成30)年、10代の患者の4割以上が咳止め薬や風邪薬、鎮痛薬などの市販薬を乱用していたことが明らかになった。これらの市販薬には、中枢神経を覚醒させる成分と鎮静させる成分の両方が含まれ、大量に飲むと高揚感が得られるとのこと。
 咳止め薬などの乱用のおそれがある市販薬の購入量は、一度に1瓶までに制限されるなどの国の販売ルールや日本チェーンドラッグストア協会の若年者への身分証の確認や聞き取りなどの自主ルールがあるが、徹底されていないという問題もある。また、2014年から市販薬のインターネットでの販売が解禁されたことも、市販薬の乱用の要因とも言える。市販薬の乱用防止として用法・用量を守って使用するとともに、市販薬の正しい使い方の必要性を小・中・高校、大学で伝えていくことが大切ではないだろうか。

 今回の高座は、これからの社会を担っていく若者が大麻などの薬物、市販薬の乱用という「落とし穴」にハマることがないようにというこじつけ先生の願いから、普段とは違う内容となりました。時々、マジメな高座もあるでよ~ ではまたバイバイキ~ン
  

Posted by mc1397 at 10:37Comments(0)TrackBack(0)